中井は夕暮れ時がとても似合う街だと思います。別に暮らしていたわけではないのだけれど、駅を出て細い道沿いの商店街を歩いて、帰り支度やお買い物で行き交う人々とすれ違うたびに、なんだか懐かしいような気持ちになるんです。なんでなんでしょうね。でもそんな街ってとても素敵です。夕ご飯の時間にお家に帰るようなそんな気分になったりして。
今日の気分は洋食屋さんでクリームコロッケ定食です。それもちょっと古くて、味付けも昔っぽい濃いめのデミグラソース、そしてごはんとお味噌汁なんですよ。パンとかスープじゃなくて、お米とお味噌汁。自分でも変なこだわりだと思うんですが、わかる人には伝わるかなって思います。
今日お邪魔した”洋食ぺいざん”さんはそんな気分を絵にかいたようなお店でした。路地裏で(決して駅前の大通りではなくて、人通りがそれほど多くないところ・・・これも大事)ひっそりと、でも昔っから誠実にやっているよっ!美味しいから安心してっ!てオーラがお店から伝わってくるような素敵なお店です。

ねっ、いかにもって感じでしょ。お店のたたずまいだけで絶対うまい!って感じがしますよね。
さて、昔ながらの引き戸をあけて、お店に入るといかにも職人さんっぽい店主が一人で黙々と仕事をしていて、これもまたいい感じでした。早速クリームコロッケをメニューで探します。

いきなりイラストのコックさんが・・・ちょっと目元当たりからして怖いんだけど、よく見ると愛嬌があるような、そしてなんとなくだけど、店主に似ているような気もしてきます。メニューの方は、いろいろあって迷うし、ハンバーグにものすごく惹かれるんだけど、今日はクリームコロッケ。
というわけで、メニューの中からカニコロを発見。ハンバーグとグリルチキンがセットになっている”ぺいざんセット”に相当惹かれたのだけど、今日はカニコロをメインにしたかったので、生姜焼きを加えてカニコロ&生姜焼きの定食にしました。

どうですか、この素晴らしい風景。まさにこれぞ”洋食屋さんの定食”って感じでしょ。デミグラソースたーーっぷりのカニクリームコロッケとほどよい厚みの生姜焼き。お肉の焼き加減も最高で柔らかいしボリューム感も最高、言うことなし。少し”しょっぱめ”の生姜焼きの味付けがカニクリームコロッケとお互いを引き立てあって、もうたまりません。添えられたサラダや野菜も体によさそう。そこここに店主の優しさや気遣いが伝わってきます。もちろんごはんとお味噌汁もたっぷり、そしてお新香までついてきていたれりつくせり、”これよこれっ”って心の中で大拍手しちゃいました。
今度はハンバーグとエビフライ、カキフライにもチャレンジしたいな。 今日も最高の一人ご飯でした。どうも御馳走様でした!
おまけ:
お店に入ったら色紙がたくさん張ってありました。後で調べてみたらとっても有名なお店でした。漫画家の赤塚不二夫先生の行きつけだったそうです。その他にもいろいろな有名人の色紙が、当たり前のように飾ってありました。でも全然主張しないのがまたいいんですよね。今度また来て少し馴染んだら、この辺の話も聞いてみようかな。